2014年03月07日

新最高裁長官に寺田逸郎氏 内定

新聞報道によれば、現竹崎長官が定年を待たずに3月末で退官する意向を受け、その後任に最高裁判事の寺田逸郎氏が内定したとありました。

花子など、最高裁長官の人事なんて、雲の雲の上のような出来事で知るよしもありませんが、現最高裁判事から選ばれたことは、そんなサプライズでもなさそうな感じを持ちました。


この新しい長官誕生が、私たち裁判所速記官にとって、最高裁が少しでも裁判所速記官政策を柔軟に、前向きに変化する機会となってくださるように、働きかけていきたいと思います。


(写真は沖縄本島で今を盛りと咲いていた初めて見た花二種です。)
             
初めて見た花「フブキバナ」.JPG 初めて見た花「イッペー」.JPG

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2014年02月22日

「会長声明」続々々! 京都弁護士会が出されました。

また、うれしいニュースです。
2月18日、京都弁護士会から会長声明が出されました。
「声明」では「2020年(平成32年)ころには、定年退職等により、裁判所速記官が存在しなくなることが見込まれる。」と具体的に速記官の養成再開の必要性を説いています。
以下に全文紹介します。続々々の声を受け、守る会は更に運動を進めます。


「裁判所速記官の養成再開を求める会長声明」
 2009年(平成21年)に裁判員制度が開始されて以後、5年になろうとしており、連日的開廷と公判中心主義の活用による、実質的かつ密度の濃い審理の有用性が広く認識されるようになってきた。

 これまでの裁判員裁判の検証結果をふまえると、裁判員は、法廷での証人尋問や被告人質問の内容につき、一言一句を重んじて事実認定を行い、量刑を行っている実情があるといえる。それゆえ、裁判の適正を確保するためには、これらの内容を正確に記録し、かつ、即時に確認することができるよう態勢を整えることが、以前にも増して重要である。
 
 ところで最高裁判所は、証人尋問等の内容を記録するために、録音反訳の方法を広く導入している。しかしこの方法では、即時的な内容の確認ができず、連日的開廷が行われる裁判員裁判には適さない。そこで現在の裁判員裁判では、ビデオ録画とコンピュータによる音声認識とを組み合わせる方法を用いて、証人尋問等の内容を即時に確認するための工夫がなされている。しかし、現在の音声認識システムは、標準語以外の言葉やイントネーションに対する認識精度が極めて低く、正確な記録になっているとは到底言い難い。その正確性は、ビデオ録画によって補うことが可能ではあるが、検索に用いるための音声認識の精度が低い結果、即時的な内容の確認には不向きである。


 一方、裁判所速記官による速記の方法であれば、音声認識システムの技術的限界に伴う誤認識の問題は生じないし、最新の技術を用いれば、期日終了後に直ちに文字による記録化をすることができる。裁判所速記官による速記の方法は、録音反訳の方法にも、ビデオ録画とコンピュータによる音声認識を組み合わせる方法よりも、有用であるといえる。


 ところが最高裁判所は、1998年度(平成10年度)より、裁判所速記官の新規養成を停止しており、裁判所速記官の人数は減少の一途をたどっている。この水準であれば、2020年(平成32年)ころには、定年退職等により、裁判所速記官が存在しなくなることが見込まれる。公判廷における証人尋問等の結果を正確に記録し、その内容を即時に確認することができるよう、態勢を整えることは、とりわけ裁判員裁判の適正さを確保するために必要不可欠であり、そのためには、裁判所速記官による速記の方法を積極的に活用されるべきである。

 当会は、最高裁判所において、速やかに裁判所速記官の養成を再開するよう求めるものである。

 2014年(平成26年)2月18日
   京 都 弁 護 士 会    会長  藤 井 正 大

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2014年02月19日

大阪支部ニュース54を、1月に発行しました。

速記官制度を守る会大阪支部は第16回総会を昨年12月に開催し、その模様を伝えるニュースを1月に発行しました。

このブログでも内容をお伝えしたいと思っていましたところ、既報のように各地弁護士会から「意見表明」が出されたことをお知らせする!といううれしいことが重なり、遅くなってしまいました。

総会の内容が充実していて、要約しか紹介できませんでしたが、


☆井戸謙一弁護士(元裁判官・滋賀弁護士会)の講演「裁判官こそ養成再開の声を」は、井戸弁護士の率直で真摯な心情が語られて心を打ちました。やっぱり裁判所の中にこうした率直な声が埋もれているはずだと、勇気づけられました。


☆井上美弥子スタンフォード大准教授は「米国の法廷速記に関する最近の研究動向について」と題して3度目の講演をいただきました。アメリカの法廷で活躍する速記者のことは世界的に有名なことですが、その実情を全米の職業統計や、州の実態、連邦裁判所の指針など調査した上で研究者としてレポートを出してくださいました。


そしてもう一つ、総会でも発言いただきましたが、今回初めて参加された主任書記官T氏からの寄稿を掲載しました。
ここに全文の紹介はできませんが、T氏は「50の手習いで始めた英会話の実地訓練を兼ねて」単独でニューヨーク刑事裁判所に傍聴に行かれたというエピソードです。幾ら長年の裁判所職員であっても、外国の裁判所の実情は全く分からないし、ましてや「手習い中」の英語をあやつり、ビビりつつ、念願の陪審裁判の傍聴にこぎつけた様子がつづられています。
右のスケッチはその陪審法廷にいた速記者です。NY刑事裁判所でのコートリポーター.jpg
この速記者のことについてT氏は、
「・・法壇の前で日本の速記官同様、背筋を真っ直ぐに伸ばして事務をしている年配の女性がやはり速記官でした。手元に速記タイプが見えました。また日本の速記官同様、発言が不明瞭な際、それを確認する場面がときどき見受けられました。それはそうでしょう。自分の責任で証言を記録するのですから、今この機会を逃したらもう取り返しがつかなくなる。まさしく“今でしょう”のタイミング。しかし、かつて最高裁があてにしていた音声認識システムや、今となっては頼らざるを得ない録音反訳では絶対にこうは行かない。・・」と。


講演いただいた先生方、こうして寄稿してくださった主任書記官、そしてなかなか厳しい、この「裁判所速記官の養成再開」運動に対して、ずっと支援いただいている多くの方に感謝、感謝を改めて思い起こした1月号の紹介でした。

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2014年02月05日

「会長声明」続々!埼玉弁護士会からも1月22日出されていました!

 裁判所速記官の養成再開を求める会長声明

当会は、最高裁判所に対し、直ちに裁判所速記官の養成を再開するよう強く求める。


1 速記官制度は、裁判記録の正確性と公正さを担保するとともに、迅速な裁判を実現するために必要不可欠な制度である。
 ところが、最高裁判所が1998年度から裁判所速記官の新規養成を廃止したことにより、ピーク時において全国に825人いた裁判所速記官は、2013年4月時点において208名にまで激減している。


2 最高裁判所は、裁判所速記官による裁判記録に代わるものとして、民間委託による「録音反訳方式」を導入している。しかし、録音反訳方式については、一般的に調書の完成までに日数がかかることに加え、反訳者が法廷に立ち会っていないことから完全に逐語化されているとは言い難く、また、民間業者が必ずしも専門的な法律上の言い回しなどに精通しているとはいえないことから、調書に誤字や脱字が散見されるとの報告がされている。さらに、プライバシーの漏洩等の懸念をぬぐい去れない。
 今般、当会の会員から、民事訴訟での原告本人尋問において担当書記官による電磁的記録の保管に不手際があり、被告代理人の反対尋問及び裁判所の補充尋問が調書に一切記録されず、再度、尋問を行うという事例が報告されるなど、速記官による速記録では起こりえない、裁判記録の正確性と公正さを揺るがす深刻な事態も生じている。


3 また、刑事裁判においては、2009年5月から裁判員制度が導入され、これに伴い、法廷での証言内容等を音声により記録・確認する「音声認識システム」が導入されたが、この音声認識システムについては、現在においても誤変換が極めて多く、正確な裁判記録の作成にはほど遠い状況にある。また、電磁的に記録されたデータは、一覧性や速読性に欠け、訴訟準備や審理に活用されていないとの報告がされている。
 このような状況において、的確で公正な審理や評議ができるのか大いに疑問であり、被告人の権利を擁護することを責務とする弁護人の立場からすれば、証言内容を的確に把握するために多大な労力を要するばかりか、音声認識システムのみに頼ることは、不正確・不十分な裁判記録に基づいて誤った事実認定がなされるという危険をはらんでいると言わざるを得ない。


4 これに対し、裁判所速記官による速記録は、裁判の後に迅速に文字化できるまでに進歩し、文字化された逐語録は一覧性に優れ、何より、法律用語に精通した速記官が、事前に裁判記録に目を通した上で法廷に立ち会って作成することから正確かつ公正である。
 現在、世界の多くの国々で速記官によるリアルタイム速記が取り入れられており、ハーグの国際刑事裁判所でも速記録が活用されている。また、米国では、録音・録画に頼る記録方式から速記官による記録方式に戻した州があるとの報告がされるなど、法廷でのリアルタイム速記はむしろ世界的な潮流ともいえる。


5 以上のことから明らかなように、民事・刑事を問わず、正確で公正な裁判記録の存在は、国民の公正で迅速な裁判を受ける権利の保障に不可欠といえる。裁判所が、国民の基本的人権を擁護すべく、適正・公正かつ迅速な裁判を実現するためには、専門的な研修を受け裁判に通暁した裁判所速記官による速記録の作成が必要である。


6 当会は、速記録問題対策特別委員会において、音声認識システムの機能の検証や利用状況、全国における速記官の配置状況の調査などを行うとともに、速記官の養成再開に向けた活動に取り組んでいるところであるが、以上の事情を踏まえ、最高裁判所に対し、速やかに裁判所速記官の養成を再開するように強く求める。
 以 上
      2014年(平成26年)1月22日
               埼玉弁護士会会長 池 本 誠 司


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2014年01月30日

「裁判所速記官の活用及び養成再開を求める会長声明」滋賀弁護士会が発出!

滋賀弁護士会は2014年1月27日、会長声明を出されました。
現場で頑張っている速記官にとって、これほどうれしいことはありません。全文紹介します。

1 裁判所速記官制度は、裁判記録の正確さや公正さを担保するとともに、迅速な裁判の実現にも資するものであり、特に、国民の司法参加が強く求められている現在、裁判に必要不可欠な制度である。裁判所法第60条の2第1項も、「各裁判所に裁判所速記官を置く」と規定し、各裁判所に裁判所速記官を配置することを法律上義務づけている。
ところが、最高裁判所が裁判所速記官の新規養成を1998(平成10)年度から停止したことにより、最大時825名いた裁判所速記官は2013(平成25)年4月1日時点で208名にまで減少し、大津地方裁判所管内の裁判所速記官の配置は、本庁の2名のみとなっている。


2 現在、最高裁判所は、裁判所速記官による速記録に代わるものとして、民間委託による録音反訳方式を導入している。しかし、録音反訳方式には、調書の完成までに日数がかかることや、法律上の独特の言い回しなどにつき民間業者が必ずしも精通していないためか、誤字・脱字、訂正漏れ、意味不明箇所が目立つなどといった問題点が指摘され、審理に少なくない影響を与えている。また、民間業者に委託すること自体についても、情報管理の観点からの懸念がある。


3 また、2009(平成21)年5月21日から、一般市民が裁判員として刑事裁判に参加する裁判員制度が開始され、一定の重罪事件につき一般市民が職業裁判官とともに事実認定や量刑判断を行っているが、裁判員の公正・的確な判断を保障するためには、法廷でのやりとりや証言内容が即時に確認できるようにすることが不可欠である。
最高裁判所は、ビデオ録画とコンピューターの音声認識を組み合わせ、一定の単語を手掛かりに証言・供述の各場面を検索できるようにして、裁判員裁判の評議に対応しようとしているが、このシステムは、認識精度が極めて低いため、正確な記録にならず、証言・供述の目的箇所の検索も困難である。また、裁判所が正確かつ迅速に文字化された供述記録を作成しないため、裁判員は、自分の記憶と自分の作成するメモを頼るしかない状況であると推測される。このような状況では、公正・的確な審理や評議による正しい事実認定のもと、適正に裁判が進められるのか、甚だ疑問である。


4 これに対して、裁判所速記官による速記録は、尋問を実施したその日のうちに文字化された証言・供述調書を作成することが可能なまでに進歩している。文字化された逐語録調書は裁判員にも閲覧が容易であり、一覧性も高く、証言・供述調書を元に、公正・的確な審理や評議が期待できる。
しかも、ビデオとコンピューターの音声認識では、発言が重なったり、曖昧な発音のため、証言・供述内容が確認できない場合がありうるが、裁判所速記官による速記録の場合には、裁判所速記官が立ち会って、その場で証言・供述を確認できるため、内容が確認できないことは殆どない。
よって、裁判員裁判における尋問の際には速記官を活用し、訴訟当事者が即時に速記録を閲覧等できるようにするべきである。


5 また、聴覚障がい者の、裁判を受ける権利や裁判員になる権利を保障するには、速記による情報保障が不可欠である。最高裁判所は、手話通訳者と要約筆記者とを確保するとしているが、手話のできる聴覚障がい者は全体の約2割程度であること、要約筆記では十分な情報保障にならないことなどの問題があり、聴覚障がい者の裁判を受ける権利や裁判員になる権利の保障には不十分である。


6 現在、世界の多くの国は、裁判に、機械速記によるリアルタイム速記を採用しており、アメリカでは、我が国の最高裁判所が裁判所速記官の養成を停止した当時約3万人であった速記者が現在では6万人を超える状況にあり、ハーグの国際刑事裁判所においてもリアルタイム速記が活用されている状況にある。
このように世界標準となっているリアルタイム速記は、裁判所速記官の増員や機器の確保などの態勢さえ整備されれば、日本においても十分に実現可能なものである。最高裁判所の裁判所速記官養成停止の方針は、このような世界の流れに逆行するものである。


7 よって、当会は、最高裁判所に対して、裁判員裁判の証拠調べや、聴覚障がい者の裁判を受ける権利等を保障するために必要な場合には、広く裁判所速記官を活用するとともに、速やかに裁判所速記官の養成を再開することを、強く求める。


2014(平成26)年1月27日
滋賀弁護士会
会長 甲津貴央

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2014年01月22日

(続)「法言語学に見る速記者・速記官」守る会本部ニュース40から

2013年10月23日、このブログで紹介しました、守る会幹事の丸山竜一さんによる記事「法言語学に見る速記者・速記官」の続編です。具体的な事例を挙げて紹介されていますので、ぜひお読みください。
  
  前回は、法言語学→世界の法廷速記者→日本の裁判所速記官とたどりましたが、今回は、日本の裁判所速記官を先にして法言語学と対照して述べます。
  ※文中,『教室』は『法廷はことばの教室や!−傍聴センセイ裁判録』,『いざない』は『法と言語−法言語学へのいざない』を略記しました。

■トランスクリプトと正確性
【「信楽列車事故訴訟」では鉄道専門用語、「薬害ヤコブ訴訟」では医学専門用語が飛びかいました。みなさんは次のことばを音で聴いて意味をくみとれるでしょうか?
「おのたにのじゅうさんあーるえーえすあーるという、せっきんさじょうりれー」「りかんりつひ」「しょうれいたいしょうけんきゅう」
これを速記官はすばやくタイプしていきます。
「小野谷の13RASRという、接近鎖錠リレー」「罹患率比」「症例対照研究」
  公判中で意味がくみとりにくかった発言も、このように打ち直された速記録が迅速に関係者の手元に届けられることで、意味が鮮明になります。専門用語を正確に迅速に記録する速記官の活躍は、訴訟の進行に大きく寄与しているのです。】(『教室』より引用)
 
  こうした「音声言語→書記言語」の変換は、司法分野において、ローマ時代の昔から世界的に議論されてきているようで、それは、口頭による手続き・文書による手続きという面にも表れています。言語学では、音声を文字に書き起こしたものをトランスクリプトといいますが、法言語学でもこの観点から正確性の問題をどう追求するのか、編集はどこまで可能なのかについて、現代でも重要なテーマです。


■声にならない言葉の表記
【一九九二年三月に東京地裁で、電気機器メーカー日立製作所の著しい男女差別是正を求めて行われた裁判があります。日立男女差別裁判です。この原告九人うちの一人である堀口暁子氏は、裁判の状況を適切に表現する速記録に感動したといいます。
  会社側から反対尋問を受けるとき、緊張のあまり声がかすれたり、聞き取れない声になってしまったりすることがあったそうです。ところが、速記者がタイプした口頭弁論調書には、(うなずく)と記載されていました。そのおかげで、尋問に答えなかったのではなく、全身で「はい」という態度を示したことを、正しく伝えることができたのでした。
  また、あまりにも無慈悲で酷薄な、原告の人格を根底から傷めつけるような会社側の尋問に対して、原告が絶句してしまうこともありました。そういう場合、調書には無記載ではなく、「……」と記されていました。これによって、原告の、言葉にならない悔しさや憤りが、客観的に記録されることになったのです。このような速記者の支えに、堀口さんたちがどれほど慰められたかはかりしれないものがあると思います。
  こういった感慨を起こさせるのは、ひとえに速記官たちが、一瞬で消えていく話しことばの命を愛おしみ、慈しむかのように聴く姿勢を貫いているからにほかならないでしょう。】(『教室』より引用)
 
  この「声にならない言葉」「逐語から要領への編集」の問題も、法言語学では重要なテーマとされており、世界的な焦点であることがわかります。「笑い声」「泣き声」は記録すべきか。「首を振る」「陪審のほうを向く」のような行動の表記をどうするか。また、出だしの誤り・言いよどみ(「ええと」「あー」など)についても論究されています。そして、「繰り返し」は書き言葉ではよくないものとされているが、話し言葉では重要な強調の一種である、などとも。
 
■トランスクリプトと言語権
  法言語学と速記官を考える場合、今まで述べたトランスクリプトの問題と言語権の問題があると思います。
  【言語権とは、「自己が自ら望む言語を使うことができる権利」「自己もしくは自己の属する言語集団が、使用したいと望む言語を使用して、社会生活を営むことを、誰からも妨げられない権利」とされ、それは「その社会の中で自己の言語が使用する環境を国家が整えることを要求する権利」という社会権につながっています。】(『いざない』より引用)

  この言語権は、例えば、標準語と方言の問題でもありますが、アメリカでは、標準英語とアフリカ系アメリカ人の話す英語との問題としてあるようです。
 
■ 法言語学とは何か
  最後に,法言語学とは何かということですが,『いざない』は,「法言語学は、法律家にとっての暗黙知である司法言語を法曹のみならず市民にもわかりやすく提示することによって、成熟した市民社会の形成に貢献する学問である。」と結び,「日本には、実定法としての言語法はないし、その必要性が公に論じられたこともない」「日本には総合的な言語政策はない」とも論じています。

  法言語学を知り、「守る会」としてもこうした課題に応えていかなければならないと考えた次第です。
世界各国に法廷速記者がいて、日本の裁判所法には「各裁判所に裁判所速記官を置く」と定められているのですから。 (完)

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2014年01月14日

秋田弁護士会が「裁判所速記官の養成再開を求める要請」を最高裁へ!

秋田弁護士会が昨年末の12月19日、最高裁に対して以下の要請文を出されました。
全国、津々浦々からこういう要請が上がってくれば、最高裁を動かすことができるはず。
うれしいですね!!

 裁判所速記官の養成再開を求める要請
           2013年(平成25年)12月19日
最高裁判所長官 殿
         秋田弁護士会                  
            会 長 江  野    栄
  裁判所速記官の養成再開を求める要請

要請の趣旨
 当会は、最高裁判所において、速やかに、裁判所速記官の養成を再開されることを強く求める。


要請の理由

1 裁判所速記官制度は、裁判記録の正確性や公正性を担保するとともに、迅速な裁判に資するものである。
  しかしながら、最高裁判所は、1998年度より、新たな速記官の養成を停止しており、かつて全国に825名配置されていた速記官は、2013年4月には208名にまで減少している。

2 最高裁判所は、裁判所速記官による速記録に代わるものとして、民間への委託による「録音反訳」を導入している。しかし、「録音反訳」は、法廷で録音された録音媒体を基に民間業者が反訳することから、反訳を行う者が法廷に立ち会っていないために、調書の完成までに時間がかかること、誤字・脱字・訂正漏れ等が散見されること、プライバシー保護が十分に図られないおそれがあることなどの問題が生じるものである。

3 裁判員裁判の実施に伴い、ビデオ録画とコンピューターの音声認識を組み合わせ、一定の単語を手がかりに、証言や供述の各場面を検索できるようにして、評議に対応しているところであるが、現在利用されているこのシステムは誤変換が多く、正確な記録となっていないことや、DVDでは一覧性や速読性に欠けることから、審理や訴訟準備に利用しにくいと言える。
 これに対し、裁判所速記官による速記録は、公判終了後、直ちに文字化されて証言・供述記録を作成することができるまでに進歩している。文字化された逐語録調書は、一覧性に優れ、確認したい証言や供述を速やかに探し出すことが可能である。
  ビデオ録画とコンピュータによる音声認識の場合、発言が重なったり、あいまいな発音のために、証言や供述内容が確認できない場合が考えられるが、裁判所速記官による速記録の場合には、速記官が立ち会って、その場で証言や供述を確認できるため、証言や供述内容が確認できない場合はほとんどない。この点でも、速記官による速記録は極めて正確なものであり、ビデオ録画とコンピュータによる音声認識の組み合わせに比べて、優位であることは明白である。

4 公正で客観的な記録の存在は、国民の公正・迅速な裁判を受ける権利を保障するための不可欠な前提である。裁判の適正や裁判所の記録作成に対する国民の信頼を確保するためには、厳しい研修を受け、裁判の実情に精通した裁判所速記官による速記録の作成が必要不可欠である。
  よって、当会は、最高裁判所において、速やかに裁判所速記官の養成を再開するよう強く求める。

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2014年01月10日

今年初、ミニ登山のようなハイキング

厳しい冷え込みの1月10日、地域のハイキング仲間と一緒に、初詣を兼ねたハイキングに行ってきました。
雪や霰なら行かないと逃げ道作っていましたが、まあ、晴れ渡っているので行くか!と気合いを入れて。

9:30集合で、いざ出発。標高400m余りの地元で親しまれている信貴山へ。最も近いコースなら2時間もあれば十分登れる山ですが、今回は2駅も離れた所から登る縦走コース。

好天に恵まれ、写真のように眺望は最高でしたが、冷たい風で登りの汗も凍り付き、水鼻じゅるじゅる、山道は凍り付いた泥じゅるじゅるで、近場の山にしては手応えありすぎでした。

途中は住民の水源にもなっている川沿いの道、美しい川の流れや、かなでる音も楽しむこともできリフレッシュができました。約15キロの山歩き。今年も元気で歩いたり、しゃべったりできますように。

遠望のアベノハルカス.JPG 奥の院の空鉢さん.JPG 本堂.JPG 聖徳太子像.JPG

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2014年01月01日

新年明けましておめでとうございます。

皆さま、新年明けましておめでとうございます。
昨年末から、年内にこんなに雪が積もるなんて、という声が北から聞こえ、また大晦日には大きな地震の速報にドキドキしながらの年の瀬でした。


こうした天変地異に加え、社会的にも何かと不安を覚えずにはおられないこの頃です。

今年は午年、「馬力がある」という言葉どおり力強くたくましい。
この馬と縁が深く「馬の神社」と呼ばれているという京都伏見区にある藤森(ふじのもり)神社にお参りし、いい年になってほしいと願いました。
境内にある神馬像と、大きな「馬」絵馬が目を引きました。

神馬.JPG 
大きい絵馬.JPG 

皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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2013年12月19日

新機種・日本版ディアマンテとウェーブ上陸

「電子速記研究会」からの切実を超えた悲痛な訴えです。


新機種の日本版が出荷できるという連絡がステノ社からありました。
写真は、工場で最後のテスト段階のディアマンテとウェーブです。
japan_diamante_and_wave_final_testi[1].jpgディアマンテ14台、ウェーブ17台(うち4台は裁判所速記官以外の方が購入)がアメリカから日本にやってきます。
新しい機械の到着にワクワクしますが、ボーナスが吹き飛ぶぐらい高価なものなので、購入者の懐事情を思うと胸が痛みます。

最初にステンチュラの輸入を始めた1999年以来、裁判所速記官は速記タイプの購入を自己負担で約1億円ほどしてきていますが、それが今回また1106万円増えます。
ディアマンテ(本体5395ドル+輸送料210ドルー集団購入で値引き200ドル)×14台=75670ドル
ウェーブ(本体2495ドル+輸送料210ドルー値引き100ドル)×13台=33865ドル
75670ドル+33865ドル ×101円=11.063.035円

最高裁は古い旧式の速記タイプが700台倉庫にあるので、新しい機械は買わないとこの14年間言い続けています。
倉庫に積み上げて10年以上たった機械など、外見はきれいでも、ゴムを使った部品は朽ちているだろうし、法廷で怖くて使えません。また、もし整備しているので使えると言われても、電動化もしていない旧式の速記タイプに戻るのは、腱鞘炎になりそうで怖いです。

11月13日の衆議院法務委員会で、郡和子議員が最高裁にこの問題を指摘して、旧式の新古品の速記タイプを処分して新しいものを買ってあげてください、私が財務省に言ってあげましょうかとまで言ってくださいました。
速記官が1億1000万円も自腹を切り続けているのは、仕事に必要な機械だからということを、最高裁にも改めて分かってほしいと思います。


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