2013年04月27日

「速記官制度を守る会」本部ニュースbR8号を発行しました。

本部ニュースは、3月2日東京で開催された総会報告をメインとして発行しました。
既に、全国の会員の皆さまのお手元に届いているかと思います。

ブログでの紹介は一部分となってしまいますが、これがキモの部分を紹介します。

まず、鶴見会長あいさつ−

「渡辺脩先生は、弁護士自治の関係でも日弁連で大きな功績を上げておられる。青梅事件は、一審、二審は有罪。最高裁から入って高裁差戻しで無罪。辰野事件、仁保事件は、途中から入って一審有罪を引っ繰り返して無罪。捜査段階での供述調書の変遷、法廷での証言、そういった供述記録を分析して、矛盾を解明して無罪に無罪に導いた大きな実績と高い評価を得ており、記録の重要性について深い造詣を持っておられる。公正裁判の基本には速記官の正確で客観的な記録が必要という私どもの運動に役立つお話が聞けるだろう。ご紹介をもって開会の辞としたい。」

第1部 講演 「刑事裁判における記録の重要性−供述証拠の分析−」渡辺脩氏(東京弁護士会)
渡辺 脩先生.JPG
「速記録の価値とは−刑事事件でも民事事件でも、証拠の正確な分析というのが弁護士にとって基本の仕事になる。中でも供述証拠の分析は中心的な課題で、その中心的な課題になる供述証拠の完全な記録が速記録。速記録の価値は、供述の全体を機械的に採録していること、それを機械的に分解できること、これが供述証拠を客観的に正確に分析していく土台になる。勘に頼ってばっさりやる人たちも少なくないが、それでは供述証拠の正確な内容や問題点をえぐり出すことができない。」(中略)「こういう分析というのは簡略化された記録では不可能。要約調書ではとてもそういう仕事はできない。」(中略)「具体例で説明する。ある交通事故で、被告人は車を運転していたが被害者に接触していないということを一審以来主張していた。私は最高裁段階で弁護を依頼され関係資料を分析した。問題になっているのは医師の証言で、それを機械的に分解して整理すると幾つかの問題点が浮かび上がってきた。被害者は苦しい苦しいと言いながら担ぎ込まれたが、完全とは言えないものの意識はあった。その被害者が急速に息を引き取るまでになったのはただごとではない。被告人は一貫して被害者に触れていないと言っているが、医師は『はっきりした記憶ではないが被告人からは単にちょっと触れただけだというふうに聞いた』と証言している。ただ単に触れただけでは人間は死なない。被害者は倒れているので左目のところに擦り傷などの外傷があるが、医者は『外傷に気が付かなかった』『患部の打ちどころが悪くて、脳の中枢部に近いんじゃないかと診断して、一応脳内出血の疑いでその手当てを行ったが、髄液検査まで危ないのでやらなかった』というようなことを流暢に証言している。いったい何があったのか、よく分からないから、今言ったように速記録を分析していった。結局、医者は被害者を放置したまま何もやっておらず、その責任を被告人に押し付けるために話を作っていた。医者の証言を分析していかないと問題の所在は浮かび上がってこないが、この分析の作業が可能だったのは速記録だったからである。」(後略)

その後、渡辺弁護士が関与された個別事件に関しての質疑と、講演後の総会議事について、その内容が掲載されていますが、長くなりますので省略します。



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2013年04月15日

守る会「大阪支部ニュース」bT1号を発行しました。

4月らしくさくら色でニュースを発行しました。
会員の皆さまはじめ、お読みいただきたいユーザーの皆さまにも可能な限りお配りすることにしています。
お手元に届きましたら、ぜひお読み下さい。
今号は6ページだてです。
主な内容を紹介しますと、

ひらめき滋賀弁護士会の井戸謙一弁護士(元裁判官)からの寄稿「速記官の養成停止ーあまりにも もったいない政策の誤りであった」を1−2ページに掲載しました。

ひらめき3−4ページには、東京弁護士会が発出されました「裁判所速記官に関する意見書」を全文掲載しました。

ひらめき5ページには、昨年12月開催の「米国コートリポーターの現状について」の勉強会に参加された若手裁判所書記官からの感想文を掲載しました。

ひらめき6ページには、今年4月1日現在の全国速記官配置図を日本地図の体裁で掲載しました。

最大時、全国で825名の速記官が配置されていましたが、現在208名と大きく減少しました。
そして、全国で既に12もの地方裁判所本庁でゼロ、地裁支部でも12がゼロ配置となってしまいました。これは裁判所法第60条の2第1項の「各裁判所に裁判所速記官を置く」との規定を、最高裁判所自らが守っていないことになります。
法の番人たる最高裁判所、こんなことがいつまでも許されてはなりません。

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2013年04月04日

「春に3日の晴れまなし」って、本当だ〜

昔からそう言うそうですが、本当にそうだな〜と、桜をながめて思います。
特にこのごろは、「前線が通過するでしょう」などと予報されると、大嵐みたいなことになるし・・・
皆さまの所では、今年の桜、心穏やかに楽しめそうでしょうか。

花子はごく近所で、曇り空の桜と晴れ渡った桜を楽しむことができました。
子どもが楽しそうにしている風景いいですね。

近場でお花見1.JPG 近場でお花見2.JPG 

近場でお花見3.JPG 近場でお花見4.JPG

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2013年03月28日

東京弁護士会「裁判所速記官に関する意見書」発出!

3月21日、東京弁護士会から標記の意見書が発出されたとのことです。

東京弁護士会のホームページによると、「当会は、2013年3月21日開催の常議員会の審議を経て、標記意見をとりまとめました。」とあり、

「意見の趣旨」
「当会は、最高裁判所に対し、迅速かつ正確な尋問調書の作成が適正な裁判の実現に欠かせないとの観点から、録音再生システムが十分に進歩するまでの間、特に裁判員裁判の証拠調べには裁判所速記官を用いることを求める。そのために、当面は裁判所速記官の養成を再開して、裁判実務に資するよう要望する。」
とありました。


意見書全文はこちらに掲載されています。ぜひお読みください。
http://www.toben.or.jp/message/testpdf/20130321_sokkikan.pdf

こういう意見書が出されるたび、裁判所速記官は大いに勇気づけられています。
うれしいですねexclamation



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2013年03月19日

おじいちゃんも、パンクロッカー若者も、共にカッコいい!

昨年12月19日付けで「『伝えられた若い人』として、更に若い人に伝言を−」という朝日新聞記事の紹介を花子は書きました。
「日本国憲法を守ろう」と94歳で、葬式代300万円を供託金として衆院選に埼玉12区から立候補した川島良吉さんのことに驚き、感激したからです。

予想どおり最下位で落選し葬式代を失ったけれど、全国から共感の声・カンパが寄せられているという記事が昨日(3月18日)載っていて、またまたびっくりでした。ネットで広まっているみたいです。

その記事によると、札幌市のパンクロッカーが「オジイちゃんありがとう!葬式代は俺たちがカンパするぜ!」基金を立ち上げたというのだから!

そして、渋谷のライブに招かれて参加した川島さんを囲んで、「94歳のじいちゃんが、この間の選挙に出たって知ってっか?」「こんな年のじいちゃんを選挙に駆り出させてしまった。俺たち恥ずかしいと思うよ」と観客に問いかけ、川島さんが「恥ずかしくないよ!みんなのパワーをいただいたよ!」と答えたという。

すごい話じゃありませんか。
パンクロッカーの若者たちとの距離は果てしなく遠く感じてしまっている花子だけれど、94歳川島さんの行動はその距離をなくしてしまったんですね。
こんなカッコいいおじいちゃんと若者のこと、書くことで少しでもこのカッコよさに近づきたい。わーい(嬉しい顔)


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2013年03月10日

忘れてはならない3・11、原発ゼロと震災復興のために

今日は花子の暮らす地においても、原発ゼロ・震災復興をめざすつどいが開催されました。

午前中は20度近くに上がるような暖かさでしたが、天気予報どおり、お昼頃から急に雲行きがあやしくなり、一気に風雨が強まり、気温もどんどんと下がってしまいました。
会場は屋外なので、薄着をしてきた参加者は冷たい風雨の中、リレートークや合唱をテントに避難して聞くということになってしまいました。

その中で、遠く神奈川から子ども3人を連れて奈良に避難してこられているお母さんの訴えは、切実なものがありました。原発ゼロ・震災復興をめざすつどい.JPG
どうして子どもたちは普通にお父さんと暮らしていけないのか、そのことだけとっても言いようのない怒りが伝わってきました。原発はゼロにしましょう。この呼びかけに深く共感しました。

震災の起こった時間にあわせ、亡くなられた方へ黙祷をささげるとき、ふいに胸がつまり涙がこぼれてしまいました。まだ家族の許に帰っていない方もたくさんいらっしゃる・・。

天災はこれからもやってくるかもしれません。でも人災、中でも原発事故は私たちの意思でゼロにすることが可能です。これを忘れることがあってはならないと、冷たい雨の中、胸に刻みました。

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2013年03月04日

第16回速記官制度を守る会総会 報告

春一番の思わぬ余波か、寒さがぶり返した3月2日でしたが、会場は暖かい空気に包まれて総会は開催されました。

第16回総会.JPG
冒頭の鶴見会長あいさつは、
第一部 講演の渡辺 脩弁護士の紹介として、戦後の著名な冤罪事件にかかわって無罪確定を導かれ高い評価を受けておられる、その業績についてでした。
「公正裁判の基本=正確な記録の大切さ」という一貫した姿勢をお持ちの渡辺弁護士から「正確な記録の重要性」の講演をいただくことは、総会のテーマとして最もふさわしいものです。

渡辺弁護士の略歴は、青梅事件(列車妨害・'68.3無罪確定)、仁保事件(強盗殺人・'72.3無罪確定)、辰野事件(警察署爆破・'72.2 無罪確定)、麻原事件(オウム真理教国選・'95.10)とあり、この幾つかの事件だけでも人権派弁護士として業績は計り知れません。

渡辺 脩先生.JPG

渡辺弁護士は開口一番、
「公正な裁判にとって欠かせないのは、民事であれ、刑事であれ証拠の分析にある。中でも供述証拠の分析が重要である。その中で速記録は機械的に採録されたものであり貴重である。」
「供述証拠の分析には5つの段階がある。@構成要素を機械的、かつ最小単位に分解する。A同じ構成要素を集める。B同じ意味を持つ構成要素を集める。C全体の構造を組み立てる。D全体的な構造に主観的評価を加える。」
「要約調書ではこのような仕事はできない。」と、端的にきっぱりと話されました。


裁判員裁判については、「速記録は必要である。それは裁判員には客観基礎データが必要だから。裁判員裁判に速記録をというのは個々の主張だけではなく、弁護士会として主張していくことが大事である。」

また、録反調書の欠落や、録音媒体の紛失などという事態が起きていることについては、「反対尋問は『不意打ち、奇襲』が命。反対尋問のやり直しなど意味がない。こうした事故実態が弁護士会として把握されていないことが問題ではないか。」

「速記録は私どもにとって貴重なデータであり、他のものに変えることはできない。」と述べられて講演を結ばれました。

第二部は総会です。
活動報告や、それを受けての会場発言から特徴的なことを紹介しますと、

・今まで裁判員裁判への立ち会いが外されていた裁判所で、今年に入ってから立ち会いができたという報告がきていること。

・宮崎県弁護士会会長名で「裁判所速記官の養成再開を求める会長声明」が発出されたこと。(2013年1月22日)

・裁判所の中だけの運動には限界がある。埼玉弁護士会では新人弁護士に対して速記官・速記録についてのレクチャーが行われているとのこと、心強い。

・米国コートリポーター(裁判所速記官)視察ツアーを再度やりませんか。

など、元気が出る話もあり、また元気で速記官の養成再開!を訴えていこうと、心は春になりました。ぴかぴか(新しい)


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2013年02月15日

第16回速記官制度を守る会総会のご案内

きたる3月2日(土)午後1:30〜4:30、速記官制度を守る会の第16回総会を開催いたします。開場は午後1時です。
場所は「平和と労働センター・全労連会館」(東京都文京区湯島2−4−4、JR御茶の水駅から徒歩8分)においてです。

内容は

第1部 講演 渡辺 脩弁護士(東京弁護士会)
  −供述証拠の分析の手法と記録の正確性の必要について− 

第2部 総会議事
   −最高裁総務局と速記官の懇談が実現したこと
   −速記タイプ「ステンチュラ」の新たな機種が法廷使用許可となったこと
   −録音反訳で反対尋問部分が欠落!尋問をやり直したこと

などなど、速記官をめぐる情勢に動きがあります。水仙.JPG
裁判所速記官の養成再開をめざして、実りある総会にしましょう!
         
どなたでもご参加いただけます。入場は無料で、事前申し込みも要りません。
ぜひ、ご参加ください。

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2013年02月02日

「反対尋問のやり直しを行った事例」 弁護士 小出重義

「反対尋問のやり直しを行った事例 弁護士 小出重義」と題する記事が速記官制度を守る会ニュースbR7に掲載されました。以下、全文転載します。

1.平成24年のある日、次回期日に行われる被告本人尋問の準備をしようと、私は、謄写してあった前回の尋問調書を繰った。

2.前回期日は、私の依頼人の尋問だった。入念な準備とスジのよさから、依頼人は言い分を十分に語ってくれた。読み返してみても、何の問題もない。ただ、なんとなく違和感を覚えながら、被告本人への反対尋問の準備を始めた。

3.記録と、前回の原告本人尋問調書を見較べながら準備を進めるうちに、はたと気がついた。 
 相手方代理人の反対尋問が載っていない!
 反対尋問がなかったのだろうか。
 いや、そんなことはない。相手方代理人が質問した時の口調も覚えている。尋問期日終了後には、依頼人に、「よかった。相手からの質問にもきちんと答えてましたね。100点」と誉めたのも間違いない。

4.私は、裁判所に調査を申し入れた。その結果、分かったのは、次のようなことだった。
 原告本人の尋問は、録音反訳の方法により調書化された。担当書記官が反訳業者に渡す録音データに不足があったために反訳ができていなかった。ところが、担当書記官も、裁判官も、反対尋問以降の反訳ができていない不備に気付かないまま本人調書として完成させてしまった。
 裁判所では、私からの申入れで不備に気付き、改めて本人調書を作成しようと試みた。ところが、私が申入れをした時点では担当書記官が交替しており、交替の祭、手持ちの手控えは書記官が廃棄してしまい、当時の録音データも他の事件の尋問を録音するなどして消去してしまったというのである。

5.その後、この事件の審理では、裁判所の希望を入れて、被告において原告本人尋問を請求した。私も依頼人に事情を説明した上で、やむを得ず、すでに実施された反対尋問のやり直しの限度で尋問の実施に協力することとした。
 再度の原告本人尋問が行われた。
 本来行われた反対尋問において、依頼人は適切に回答し、反対尋問は失敗に終わっていたので、私としては、被告代理人が、これ幸いと新しい尋問事項を持出して、別の弾劾を試みるのではないか、と警戒していた。
 しかし、被告代理人も、再度の反対尋問には気乗りがしない様子であった。当然であろう。
 結局、被告代理人のみが発問した。私には取り立てて追加する質問はなかった。裁判所は、本来の本人尋問の時には補充質問をしたが、この日は発問しなかった。
 その後、最終準備書面を提出して、この事件は終了した。

6.最後に、録音反訳が正しくなされていなかったことについて、裁判所が取った対応について、報告しておきたい。
 私は、本件事故を単なる担当書記官の人為的なミスとして扱うのではなく、裁判の記録を録音データと反訳に頼るという方法について、構造的な欠陥があることを明らかにするべきであるので、裁判所において、本件事故を公表するよう、A地方裁判所の所長に申入れをした。
 しかしながら、裁判所は公表しないと回答した。
 そこで私は、A弁護士会速記録問題対策特別委員会にこの顛末を報告した次第である。
 なお、再度の原告本人尋問のために開廷を待っていた依頼人と私のもとへ、交替前の担当書記官とその上司と名乗る職員が来て、それぞれ謝罪していった。
 しかし、ことは、単なる職員のミスではなく、職員が謝罪して終わりで済まされる問題ではない。ミスは必ず起きる。ミスをした職員を責めるだけでは、この問題の解決にはならない。
 法廷での供述を正確に記録するのは、正しい裁判のための前提条件である。速記官という正確な記録のための専門職員がいて、それに特化した方法(速記録)があるのに、わざわざそれを廃止し、録音反訳をはびこらせている最高裁判所の責任は重大である。以上 (2012年12月5日)


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2013年01月11日

ウェイブ版解禁! 新年のgood news !

最高裁でウェイブ版の検証が行われていましたが、その結果、なんとディアマンテ(Diamante)とウェイブ(WAVE)を日本の法廷でも使ってよいことになりました!!

米国でペーパーレス化が進み、印字機能を持つステンチュラ・フュージョンも今年で製造停止の予定で、今後購入できる速記機械は印字機能のない機種だけなので本当に助かりました。
ウェブ版、ディアマンテ、フュージョン.JPG

許可してくれた最高裁と,交渉に当たってくれた全司法に本当に感謝です。


(以下,全司法情報の記事から)
「単体では速記原本印字機能のないステンチュラの検証結果」

「速記原本の様式および作成方法につき、職員団体の強い要望を踏まえ、現行の速記原本用紙ないしステノパッドを用いた法廷での即時作成の手段に厳に限られるものかについて種々検討を行ったほか、単体では速記原本印字機能のないステンチュラを法廷で使用して差し支えがないものかどうかという点に限って、実際に当該機器を用いて検証を行ったところである。その結果、関連法規上問題はなく、使用に当たっても特に支障となるような点は見られなかったことから、当該ステンチュラの法廷での使用を認め、速記原本についてステノパッド以外の用紙に印字し、保存する方法も可能とすることとした。
なお、検証結果等の詳細については、後日、折衝で説明することとしたい。」

よかったです。速記タイプ・ステンチュラは、いまや裁判所速記官にとってなくてはならない必需品です。
官支給がされなくても、仕事に必要なものとして50万前後するものを自費購入して使っています。
従来品は速記符号が紙に打ち出される機能がありましたが、新製品はペーパーレスになるとの情報に危機感を抱いていたところです。
精密機器の宿命で買い換えを迫られている速記官にとって、最高裁のこの決定はうれしい限りです。

最高裁さま
ぜひあと一踏ん張り、悲願の官支給へ一歩でも踏み出していただけますよう、心よりお願いいたします。

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2013年01月01日

明けましておめでとうございます。

新しい年、2013年が明けました。
何の書き込みもないカレンダーを前に、良いことで埋めていきたい、そんな年になってほしいと願っています。
普段は、合理的で現実的な花子ですが、やはり新年となれば何か見えざるものに頭をたれ、手を合わせ、静かに心の内を浮かび上がらせて祈りたい気持ちになります。

今年は巳年ということで−実は苦手な巳ですが−巳は三輪山の神の化身として祭神とあがめる大神(おおみわ)神社(奈良県桜井市)にお参りしてきました。
案内には「大和の国の一之宮であり、日本最古の神社とされる大神神社」と記されています。
境内にはうっそうとした大杉がたくさんあるのですが、そのうちの1本が「巳の神杉」として祭壇が設けられてあります。この杉の根本に巳が棲んでいるといううろがあり、好物の卵やお酒が供えられていました。
古来より国造りの基礎となる産業・農業などの振興や、世の幸福を増進させる守護神として信仰を集めている大神神社です。
                      
大神神社.JPG  神木とされる大杉.JPG

昨年は速記官制度を守る会の活動を支えてくださったお二人の大切な友人をお見送りするという悲しい出来事がありました。
お一人は米国ステノ社の窓口であった千早さん。
お一人は守る会発足時から幹事としてご活躍いただいた国民救援会の深澤さんです。
お二人の存在は私たち速記官にとってどんなに心強いものであったかを、今、思い起こしています。
新年に当たり、改めてお二人に御礼申し上げ、ご冥福をお祈りいたします。

そして、皆さまの更なるご活躍と健康を、お祈りしてまいりました。

ともに元気に! また今年も頑張っていきましょう!

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2012年12月26日

「法廷における方言」こんな立派な本が出版されました。

「法廷における方言」、裁判所速記官なら日常的に接している法廷における方言が「法廷における方言」.JPG、「臨床ことば学」という学問として集大成されたとも言える本が出版(和泉書院・5000円+税)されました。
著者は札埜和男氏です。

帯に記された次の本書紹介が的確です。
「法廷で大阪弁は使われているのか? 『裁判の場で方言はふさわしくない』という裁判官の発言を受けて、裁判傍聴に通いつめ明らかにした、本邦初の『法廷における方言』に関する研究書。機能・権力・言語権の視座から分析し、沖縄やアイヌの言語をめぐる裁判、韓国やアメリカでの書記言語等についても言及しながら、方言で話す権利『方言権』を主張する。あわせて今後の裁判員制度における方言の活用を提案する。」
とあります。

目次は、
第1章 本研究の目的・意義・方法など
第2章 法廷における大阪(関西)方言の機能
第3章 方言の記録をめぐる問題
第4章 権力・権威の視座より
第5章 言語権・方言権の視座より
第6章 臨床ことば学の立場から
第7章 本研究の問題点と課題など

こうしてみると、堅苦しそうに思われるかもしれませんが、決してそうではありません。それは、本書は数多くの実際に法廷に臨んでいる実務家(裁判官や弁護士、書記官、速記官など)や、裁判関係者や研究者などへのインタビュー、そして法廷傍聴を積み重ね、更に裁判記録を閲覧し、具体的な解析を行い理論化するという姿勢を貫いておられることによるものと思われます。
裁判所速記官にとって希望の星となる一冊であることに違いありません。
ぜひお読みいただきたくお勧めいたします。


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2012年12月19日

「伝えられた若い人」として、更に若い人に伝言を−(朝日新聞記事から)

総選挙の熱さめやらぬ12月19日、朝日新聞の「ひと」欄で目が覚めたような気分です。
当ブログの脱線のようですが、これは「伝えられた若い人」として伝えたい。

以下、朝日新聞12月19日付け朝刊「ひと」欄から引用

「全国最高齢の候補者として衆院選を戦った 川島 良吉さん(94)
 きっかけはテレビの党首討論だった。「国防軍」「憲法改正」。そんな言葉が飛び交っていた。 21歳で陸軍歩兵として中国戦線に送られ、目の前で仲間が次々と死んでいった。政治家は戦地には行かない。犠牲になるのは弱者や貧乏人なんだ−。気持ちが高ぶった。いまこそ若い人に伝えなければ。公示日前日、埼玉12区から立候補することに決意した。
 供託金は「葬式代」としてためていた300万円をあてた。「じいちゃんがそこまで言うなら」と神奈川に住む長女(62)が夫と一緒に支援に駆けつけてくれた。
 体調を考えて街頭演説は2日間に絞った。毛筆のたすきをかけ、手押し車に腰掛けて「川島良吉94歳」「日本国憲法は最高!第9条を守ろう」と訴えた。寒風の中、靴下を脱いで足裏をもむ健康法を披露し、聴衆を沸かせる場面もあった。好物はチーズやナッツ類。常に最安値をチェックして、年金をやりくりしながら質素な一人暮らしを続けてきた。
 本会社員の無所属新顔は、「暴走老人」を自任する石原慎太郎氏(80)に、泰然と「俺の方が年上だ」。ネット上で話題になり、海外メディアからも取材を受けた。
 結果は2169票で最下位に終わった。ここでも自民が圧勝したが、絶望はしていない。「こんな右傾化の動きは長くは続かない。国民はそんなバカじゃないよ」文・写真 馬場由美子」

以上、引用終わり

伝えられた若い人として、この川島さんの気概受け継がなければ。


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2012年12月13日

「米国コートリポーター制度の現状について」Part 2

守る会大阪支部では12月11日、昨年に続き米国スタンフォード大准教授の井上美弥子氏にお越し頂き勉強会を計画しました。
残念ながら井上氏は学会の都合で来日することが出来なくなり、急遽、レポートを代読する形となってしまいましたが、速記官制度に関心を寄せる弁護士や裁判所書記官の参加があり、2部の懇親会まで大いに語り、盛り上がる会となりました。

井上氏のレポートはパワーポイントも用意されて、参加者の理解の助けとなりました。
興味深い点をごくごくかいつまんで紹介しますと、

米国の連邦労働統計局が出しているコートリポーター(以下−速記者)という職種は、最新の2010年統計で2万1500人ですが、10年後の見通しとして14%増になるだろうと予測していて、将来性が極めてよい「エクセレント」という形容詞を使っているとのことです。ぴかぴか(新しい)
実際に速記者に話を聞くと、この統計と現実には差はあるとのことで、裁判所関係の仕事は減っているけれど、文字放送のような分野に進出しているのが原因ではないかと思われるとのことです。

次に年俸を紹介されました。米国での速記者の雇用形態は幅広いので一概には言えませんが、米国の州裁判所で働く速記者と日本の速記官はほぼ同程度かと。米国では反訳を依頼されると1枚何ドルかの料金で行い、それは速記者の収入になる(その仕事は勤務時間外で行う)とのことで、簡単に比較はできないように感じました。


次に速記者団体の紹介がありました。最も中心的な役割を果たしているのが全米速記者団体=NCRAで、速記者の認定試験から職域拡大、ロビイスト活動などと幅広く行っているとのことです。


最後にコネチカット州の司法府が2010年に出した報告書について紹介されました。
この報告書が興味深いのはアンケートを他の州に送って情報を得ようとしたことで=米国は州の独立性が強く他の州のことは気にしない=こうした横並びの資料は貴重だということですが、ここでは、今どの州の裁判所でも問題になっていることを特に紹介します。

それは録音録画を法廷記録として認めるかという問題に関してで、25州のうち9州と連邦裁判所が速記者を法廷に復活させたことが紹介されました。グッド(上向き矢印)

具体例としてフロリダの例は、フロリダでは速記者の数が不足しているということで録音録画を入れているが、ある裁判で、弁護士とクライアントの会話をマイクが拾ってしまい、弁護士とクライアントの会話は開示しなくていいという特権が侵害されたことになり、裁判はやり直しで、その費用はすべて州が負担したという例。

カナダのオンタリオ州の例として、録音録画に移行すべく3つの郡で実験をしたところ、ある裁判官が反訳書100ページ中に15カ所のエラーを見つけて、録音録画への完全移行を見直すきっかけになっているとの紹介もありました。


このような米国の状況から考えさせられることとして1点挙げられ、録音録画に完全移行することで、速記者の市場が自由競争になり、裁判を受ける側の貧富の差がそのまま反映することになるのではないか。録音録画はいずれ読むために文字にしなければならず、これがそのまま当事者の負担となることが危惧されると結ばれました。


「守る会」の今後の運動にも多くの示唆を与えてくださったレポートでした。お忙しいなか、ご準備いただきました井上氏に改めて感謝しますとともに、またお越し頂ける機会を楽しみにしています。


続いての懇親会には、初めて参加いただいた方も多く、いつもの総会とはひと味違う交流ができました。

初参加のベテラン弁護士は、いつもこの会のことは気になって応援している、かつて専門的な難しい事件も全部速記録で対応された、この制度は残したい。


京都から参加の弁護士は、守る会本部から弁護士会あてに要請があり、その検討のための準備として参加した。裁判所の予算を増やす運動もしたい。


若手書記官(複数)からは、速記官とは法廷で会うだけの関係から生じる笑い話のような誤解やら、速くて正確な速記録に対する高い評価と、結局、速記官問題は書記官問題でもあるんだとの認識が披露されました。ひらめき

神戸・大津の速記官からは職場のこと、更に、新しい速記官の養成のあり方私案の提唱がされました。


あと既に退職された先輩速記官からも熱いエールをいただきました。


大阪支部顧問である石松弁護士は、ご自身の長い刑事裁判の経験に触れ、速記官制度は決してなくしてはならない制度であるとの確固たる信念を語られ、参加者を励まされました。

とてもとても、この懇親会の模様をブログで再現する能力がありませんが、その雰囲気の一端なりとも感じてくだされば、花子はうれしいです。
               

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2012年12月09日

冬型気圧配置が我が家にも

ずっと厳しい寒さが続きます。
シシガシラ.JPG  パンジー.JPG
例年なら年が明けてからの初雪ですが、昨夜、奈良にも雪が降ったようです。
朝起きてびっくり!
子どもなら「雪だよ〜」の一言で布団から飛び出すようなうっすらとした銀世界でした。

長い弓なりの列島、暴風雪に見舞われておられる地域も多いようで、事故のなくお過ごし下さいますようにお祈りいたします。

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2012年11月28日

今年も「はやとくんフォーラム」開催いたします。

毎年末恒例となりました「はやとくんフォーラム」、今年も以下の内容で開催いたします。
フォーラムは関心のある方、どなた様の参加も歓迎ですので、ご案内いたします。

 遠藤会長からは、日本語文を綴るのに適したローマ字入力用配列や最新の「はやとくん」の開発状況を紹介します。
 矢倉講師から、新設されたはやとくんスイッチについて分かりやすく紹介します。
 布施講師からは、事件別辞書を作るときの品詞指定と意味属性の付け方について、各地の学習会で宿題に出している例を基に、実際にどうしたら誤変換が解消していくのかを学習します。

 小西講師から新製品タイプDiamante  と WAVE」を紹介します。(WAVEは、最高裁の検証が終わって、借りられたら持参します。)
 これまでのステンチュラとの違いや、2つの機械の機能の違いを説明いたしますので、実際に見て触って確認できます。
懇親会だけの御参加も歓迎ですので、皆様お気軽に御参加ください。

●日程(予定)
◇12月15日(土)はやとくんフォーラム
 13:00〜17:00 
        遠藤会長「ローマ字入力用配列」
        矢倉   「新設のはやとくんのスイッチについて」
        布施   「事件別辞書と誤変換の解消のしかた」
        小西   「DiamanteとWAVEの紹介」 等
 18:00〜20:00 懇親会

◇12月16日(日) 総会&開発会議等
  9:30〜16:00 

●場所 浅草セントラルホテル
 
 〒111-0032 東京都台東区浅草1-5-3
 TEL 03-3847-2222(代) FAX 03-3847-2260
紅葉.JPG

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2012年11月18日

「証拠調べに裁判所速記官の立会を要請してください。」お願い行動

 2010年秋、同趣旨の要請行動を日弁連はじめ全国の単位弁護士会と、弁護士各位あてに取り組みましたが、再び取り組みを行います。
 私たち「守る会」は、速記官の養成再開を求める弁護士会の「声明」や「意見書」などの後押しを受け、長らく最高裁や国会に向けて養成再開を訴えていますが、最高裁を動かすまでには至っておりません。
ですが、ひるまずに運動を続けています。

ぜひ、再びのこの要請行動へのご理解をいただけますよう、お願いいたします。

日弁連や単位弁護士会、更に、日々法廷に臨んでおられる弁護士の皆さまにもご協力を訴えます。

取り組みの「本文」と、裁判所への「速記官立会要請書」は以下のとおりです。
ぜひ多くの皆さまのご協力をお願いいたします。ダウンロードのうえ、ご活用いただければ幸いです。


                                                         2012年11月
弁護士会会員 各位

  裁判所速記官制度を守り,司法の充実強化を求める会
                 【
http://www3.sokkikan.coco.jp/ 】
             会 長  鶴 見 祐 策(東京弁護士会所属)


        証拠調べに裁判所速記官の立会を要請してください
                                 〜速記官の養成再開に向けて〜

 
 
 1997年,最高裁裁判官会議で裁判所速記官の養成停止が決定され,最大時825名いた速記官は2012年4月時点で219名となりました。このため,速記官がゼロ若しくは1名配置となった地裁本庁・支部は全国で34庁にも上り,このままでは,いずれ裁判所から速記官がいなくなることは明白となっています。
  

 当事者が訴訟準備を十分に行い,公正・迅速な裁判を実現するためには,正確で迅速な供述記録=速記録の作成が非常に重要です。しかし,速記官数の急激な減少のため,必要な事件に速記官が立ち会えない状況が広がっています。

 速記録に代わるものとして,最高裁は民間業者委託の録音データ起こし(いわゆる録音反訳方式)による供述記録を提供していますが,完成までに日数がかかり,誤字・脱字等が多いため,審理にも少なくない影響を与えています。最近(2012年)も,横浜地裁で録音データの紛失,さいたま地裁で反対尋問のやり直しといった大きな事故が報告されています。
 

 養成停止決定後に「司法制度改革」が行われ,裁判員裁判制度が導入されるなど情勢も大きく変わり,速記録の需要は一層高まっています。当会はもちろんのこと,種々の民主団体,また裁判所内部からも速記官の養成再開を求めていますが,最高裁は養成再開に応じようとしません。


 そこで,最高裁に速記録の需要が高まっていることを改めて訴え,養成再開を実現させるために,速記録のユーザーである皆様から各事件担当の裁判体に対し,「速記録を作成してほしい」「速記官を法廷に立ち会わせてほしい」「速記官の填補をしてほしい」という要請をしていただきたいと考えております。

 当会の活動趣旨にご理解を頂き,本とりくみへのご協力をよろしくお願いいたします。

※本とりくみについての詳細は http://www3.sokkikan.coco.jp/ をご参照ください。
※特に速記録の必要性が高い裁判員裁判をはじめ,民事・刑事事件だけでなく,家裁・簡裁の事件でも速記録が必要だと思われる事件については要請をお願いします。要請は口頭でも結構ですが,同送若しくは上記アドレス掲載の「速記官立会要請書・記載例」も御参照ください。
                                                   以  上
                                                                                      

                            速記官立会要請書
                                          平成  年  月  日

   地方裁判所   係御中
                                                                                      
                                             弁護人(代理人)       
                                          
  下記事件につき,証拠調べに速記官の立会を要請します。


事件番号 平成  年( )第  号事件
当事者名        
事件期日 平成  年  月  日   時 分開廷
□証人(      ) □本人(      )

                                         
                                      要請理由

□証人が専門家であり,発言内容が複雑困難である
□立証にかかわる重要証人である
□速記録を希望する
□次回期日が早い
□その他


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2012年11月11日

点字で訴訟提起し、点字で判決文が出た!(名古屋地裁)

この判決は9月7日、名古屋地裁で出されました。
点字の判決文は「きわめて異例」(最高裁)なため、マスコミでも大きく報道されたようです。
このことは、花子が購読している「新婦人しんぶん」11月8日付けの記事で知り、これはすごい、日本で初めてのことと、うれしくなりました。

「新婦人しんぶん」によれば、原告の梅尾さんが名古屋市を相手に「障害程度区分引き下げの取り消し」を求めて点字で訴状を作り訴えていた裁判で、点字で判決文が出されたということです。

訴えは退けられましたが、梅尾さんは「判決文を点字でもらえるというのは、ものすごい前進だと思います。私は『二兎を追って一兎を得た』と言っています。」とありました。
そして、点字の判決文は業者にでも頼んだのかと思って書記官に聞くと、裁判所の職員が力を合わせて作ったということだそうで「これで名古屋地裁には点字化する能力があることが証明されました。」と書かれていました。

こうした積極的な訴えが、最高裁の「きわめて異例」コメントにかかわらず、各地の裁判所をユニバーサルデザインの方向に向かわせる原動力になっていくこと、大いに期待したいです。


2年前にこのブログで書きましたが、神戸地裁で聴覚障害者の原告が障害基礎年金の裁定却下処分取り消しを求めた裁判で、原告本人尋問を速記官によるリアルタイム字幕表示を裁判所に求めたところ「尋問に速記官を入れることはできない」と拒否され、やむなく民間業者に委託してリアルタイム字幕がスクリーンに表示されたということがありました。

この事件の代理人の濱本弁護士は「法廷にスクリーンを入れて表示する実績を作ったことは聴覚障害者に対する情報保障では前進だが、原告負担や、録反調書に時間がかかったことなど、問題点があると指摘されています(守る会大阪支部ニュースbS4)。」

リアルタイムでの字幕表示や、点字化は、裁判所がその気になればやれるということ、この2つの出来事で分かりました。

裁判所のユニバーサルデザイン化に速記官は大いに力を発揮できますよ〜

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2012年11月07日

慣用句テスト60点!でショック(「日本の速記」11月号から)

最近「国語に関する世論調査」結果が新聞などでよく目にします。
変な言い回しとか、ええっ今時はそんなふうに言うの?とか・・・。
でも、長年、裁判所速記官やっていた花子は「正しい国語」を使っていると自信たっぷりで、まあ、言葉遣いは時代とともに変化していくものなんだと、鷹揚にかまえてたもんですが。
ところが、ところがです。今日届いた「日本の速記」11月号の中にあった「慣用句等の言い方についての項目」抽出のテストを試してみると、20問中12問しか正解しませんでした。大ショック ふらふら
落第はしなかったけれど、60点という恥ずかしい結果でした。

花子が間違えた8問は以下のとおりです。(「日本の速記」から)

〇「本心でない上辺だけの巧みな言葉」を
 a  口先三寸
 b  舌先三寸
〇「することや話題がなくなって、時間をもて余すこと」を
 a  間が持たない
 b  間が持てない
〇「僅かな時間も無駄にしない様子」を
 a  寸暇を惜しまず
 b  寸暇を惜しんで
〇「チームや部署に指示を与え、指揮すること」を
 a  采配を振る
 b  采配を振るう
〇「よく分かるように丁寧に説明すること」を
 a  噛んで含むように
 b  噛んで含めるように
〇「卑劣なやり方で、失敗させられること」を
 a  足下をすくわれる
 b  足をすくわれる
〇「混乱したさま」を
 a  上や下への大騒ぎ
 b  上を下への大騒ぎ
〇「周囲のみんなに、明るくにこやかな態度を取ること」を
 a  あいそ(う)を振りまく
 b  あいきょうを振りまく


こうやって書いていると、これは「誤用」ですと、パソコンが教えてくれるのが幾つかありました。
これからは思い込み禁止、教えてくださることに目も耳も傾けなければと「日本の速記」に教えられた花子です。

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2012年10月25日

マリア・パウラ(千早瑞穂子さん)追悼ミサでお別れ

 今や裁判所速記官の必需品となった速記タイプ「ステンチュラ」の輸入に際し、米国ステノ社の窓口としてずっとずっとご尽力いただいた千早瑞穂子さんが急逝され、その追悼ミサが高輪カトリック教会にて執り行われました。「はやとくん」の会や「守る会」から7人が参列し、お別れをしました。
教会.JPG
 千早さんとは、'98年に速記官有志がステノ社(シカゴ)訪問時に、通訳として同行していただいて以来の長いお付き合いで、「はやとくん」フォーラムには毎回参加してくださっていたように思います。花子とは、ほぼ同世代の女同士であるにもかかわらず、いつも速記官のことを心配してくださったり、機器周辺にまつわる話題が中心で、プライベートなことは何一つ存じ上げないままのお別れとなってしまいました。

 追悼ミサにおいて、ただ一人の遺族となられた妹・真璃さんが述べられたご挨拶から千早瑞穂子さんのことについて少しご紹介したいと思います。

 瑞穂子さんは「聖心」にて学業を修められたのち、今で言うキャリアウーマンとして仕事一筋の道を歩んでこられ、生涯独身を通されました。特に企業名は挙げられませんでしたが、IT系の先端企業だったのではないでしょうか。正義感が強く、理不尽なことには、仕事上のことであるのに、我がことのように怒り、心配なほどでした。スポーツに親しみ、山歩きもよくし、最近は、スキーやゴルフも楽しんでおられたとのことです。
 米国出張でシリコンバレーに行ったときはレンタカーで自在に走り回るという、私には真似のできない姉でしたと話されました。

 急逝されたことに関しては、ジムでトレーニング中に倒れ、大動脈解離との診断で長時間にわたる手術が施され、一時意識が回復するまでになったけれども、その後、急変して帰らぬ人となられたとのことでした。
 突然のことでしたが、姉は美しいまま満ち足りた表情で眠りにつきましたと、結ばれました。


 教会にはご学友とおぼしき美しい方がたくさん参列しておられ、突然の死を惜しんでおられました。
 私たちも、真璃さんがおっしゃるとおり、我がことのように、様々ご尽力いただいた千早瑞穂子さんに心よりお礼を申し上げお別れさせていただきました。
 ありがとうございました。合掌
祭壇.JPG

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