2013年07月07日

埼玉弁護士会・速記録問題対策特別委員会と守る会大阪支部の意見交換会開催

7月6日、標記委員会から委員長以下8名の弁護士と守る会本部幹事など計11名、大阪支部からは支部長以下8名が参加して、速記官制度問題・速記録問題についての意見交換を行いました。

この2つの会はともに最高裁の速記官の養成停止決定の後、ほぼ同時期に発足して現在にいたっていますが、今回、埼玉・委員会からの呼びかけで初めて実現したものです。 
意見交換会.JPG 意見交換会2.JPG 

初対面で、特段のセレモニーもなくいきなり本題突入!という緊張した空気が会議室を覆っていましたが、短時間に実りある会議にしなければならないため、大阪のお笑いで座をなごませて、ということも許されません。

ご挨拶のあと、大阪支部側から基本的な報告に入りました。
その項目は、
1、裁判所速記官制度のはじまりと構想  
2、最高裁はなぜ速記官の養成をやめたのか ほかに本当の理由があるのでは?
3、逐語録作成の現状と音声認識システム
4、速記官自らが開発し、研究し、改良が加えられている「はやとくん」速記の紹介
    リアルタイム速記の実演付き
5、諸外国の法廷での速記制度について紹介
6、展望
これらの報告は「守ろう!裁判所速記官」(現代人文社ブックレットbP5)や、守る会本部・大阪支部ニュース、「誤判を生まない裁判員制度への課題−アメリカ司法改革からの提言−」(伊藤和子著・現代人文社)などの参考文献を紹介しながら行われました。


続いて、埼玉・委員会側から報告がありました。
具体的な事例として「さいたま地裁で起こった、録音反訳方式の方法で調書化され交付されたが、反対尋問と裁判所からの補充尋問が調書化されていなかった」という構造的欠陥を指摘した事例。
別の事例として「裁判員裁判における記録のあり方、特に専門家証人についての速記録と音声認識システムを比較検証してみると、速記録については鑑定人の証人尋問の翌日には速記録が弁護人の手元に届き、難解な用語や数式も正確に記録されている上、一覧性に優れ、短時間に一読することができた。
一方、音声認識での誤変換の一例として『ABS』が『デニス』、『各車輪』が『架空債権』、『ギリシャ文字でμ』が『犠牲者も中でμ』、『Eバリア』が『茨城』、『制動痕』が『製造興奮』といった具合で、これは決して例外的なものではなく、正確に変換されている言葉のほうが圧倒的に少ない。検索機能を使うにしても推測不能な誤変換が多くかなり困難」と告発されました。


その後、大阪支部顧問の石松弁護士から、ご自身の裁判官時代に見聞された速記官制度導入時代の最高裁の先見性、その後の移り変わりなど、なかなか聞く機会のない裏話から、特に一審の裁判官にとっては速記録は大変貴重なものであることは今でも変わりがないはずなのに、それが声に上がらないことへの寂しさが語られました。
石松弁護士の話は、埼玉から参加の60期台の弁護士にとって大感激の講話となったようです。
もっと詳しく正確に、改めて紹介したいと思います。

濃密な議論の中から、
 ・具体的な事例を共有して、この運動を他の弁護士会にも広げ、速記官制度の復活につなげたい。
 ・速記官のことを知らない法曹世代が増えている。工夫して知らせていかなければ。
 ・「はやとくん」技術の継承について、研究したい。
など積極的な提案が出され、有意義な意見交換会の終了となりました。


最後に大阪弁護士会館名物「ないな、可視化しかないな」大看板前での記念撮影の後、懇親会での熱い議論二次会となりました。
全員集合.JPG









posted by sokkikan at 15:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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