2013年03月04日

第16回速記官制度を守る会総会 報告

春一番の思わぬ余波か、寒さがぶり返した3月2日でしたが、会場は暖かい空気に包まれて総会は開催されました。

第16回総会.JPG
冒頭の鶴見会長あいさつは、
第一部 講演の渡辺 脩弁護士の紹介として、戦後の著名な冤罪事件にかかわって無罪確定を導かれ高い評価を受けておられる、その業績についてでした。
「公正裁判の基本=正確な記録の大切さ」という一貫した姿勢をお持ちの渡辺弁護士から「正確な記録の重要性」の講演をいただくことは、総会のテーマとして最もふさわしいものです。

渡辺弁護士の略歴は、青梅事件(列車妨害・'68.3無罪確定)、仁保事件(強盗殺人・'72.3無罪確定)、辰野事件(警察署爆破・'72.2 無罪確定)、麻原事件(オウム真理教国選・'95.10)とあり、この幾つかの事件だけでも人権派弁護士として業績は計り知れません。

渡辺 脩先生.JPG

渡辺弁護士は開口一番、
「公正な裁判にとって欠かせないのは、民事であれ、刑事であれ証拠の分析にある。中でも供述証拠の分析が重要である。その中で速記録は機械的に採録されたものであり貴重である。」
「供述証拠の分析には5つの段階がある。@構成要素を機械的、かつ最小単位に分解する。A同じ構成要素を集める。B同じ意味を持つ構成要素を集める。C全体の構造を組み立てる。D全体的な構造に主観的評価を加える。」
「要約調書ではこのような仕事はできない。」と、端的にきっぱりと話されました。


裁判員裁判については、「速記録は必要である。それは裁判員には客観基礎データが必要だから。裁判員裁判に速記録をというのは個々の主張だけではなく、弁護士会として主張していくことが大事である。」

また、録反調書の欠落や、録音媒体の紛失などという事態が起きていることについては、「反対尋問は『不意打ち、奇襲』が命。反対尋問のやり直しなど意味がない。こうした事故実態が弁護士会として把握されていないことが問題ではないか。」

「速記録は私どもにとって貴重なデータであり、他のものに変えることはできない。」と述べられて講演を結ばれました。

第二部は総会です。
活動報告や、それを受けての会場発言から特徴的なことを紹介しますと、

・今まで裁判員裁判への立ち会いが外されていた裁判所で、今年に入ってから立ち会いができたという報告がきていること。

・宮崎県弁護士会会長名で「裁判所速記官の養成再開を求める会長声明」が発出されたこと。(2013年1月22日)

・裁判所の中だけの運動には限界がある。埼玉弁護士会では新人弁護士に対して速記官・速記録についてのレクチャーが行われているとのこと、心強い。

・米国コートリポーター(裁判所速記官)視察ツアーを再度やりませんか。

など、元気が出る話もあり、また元気で速記官の養成再開!を訴えていこうと、心は春になりました。ぴかぴか(新しい)




posted by sokkikan at 16:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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