2012年05月27日

速記用タイプ「ステンチュラ」製作のステノグラフ社から書簡

先ごろ、速記官が私費輸入しているステノグラフ社から電子速記研究会あてに、最近のアメリカの速記事情について書簡が寄せられました。
その内容をかいつまんで言えば、速記された情報を電子化して、許可された人へのアクセスの効率化と、長期保存の安全性を高めるため高機種タイプへの移行の動きについてです。

和訳したものの全文を紹介しますと、
「米国の裁判所記録の取り扱いについてのいくつかの動向につき、謹んでご報告させていただきます。記録の電子化と紙のない法廷への移行による経費削減と効率向上に重点が置かれております。
日本の法廷と同様に米国の法廷も経費の削減を進めつつ効率の向上に努めております。紙のない法廷の構築は米国の地方裁判所および数々の州裁判所において最重要課題です。一例は、米国の地方裁判所速記官の逐語記録をPACERシステム(
http://www.pacer.gov)にアップロードし、許可された人へのアクセスおよび、効率の良い、安全な長期の保存が出来るようにしています。紙をなくす動きはどこの裁判所でも増えております。
裁判所速記官および民間で働く速記者も同様に、経費削減、効率向上に取り組んでいます。伝統的に米国の裁判所も日本と同様に紙の速記原本を保管していました。速記原本は縛って、分類され、箱に入れられ、最終的に長期保管の倉庫に収められました。これは長期に亘って経費が掛かり、紛失のおそれ、質の劣化、効率の悪い検索につながります。速記官は皆実質、電子的な速記原本ができる特別なソフトを使っているため、伝統でそうしているという以外に紙の原本の機能的役割はありません。
2003年にステノグラフ社はelan Mira という最初の紙のない機種を出し、使用した方々から前の機種より信頼性が高いと受け止められています。安全と検索のためにコンピュータソフトで,テキストファイルあるいはAbode PDF形式にコピーされます。検索はより正確で効率良くなりました。
2012年現在、ステノグラフ社の速記機械の販売の97%は紙のない機種です。Diamanteモデルは創業以来一番早く販売が伸びているモデルです。一番信頼性の高いモデルでもあります。デザイン改良が疲れをやわらげ、正確さをあげています。ソフトの改良は速記者に正しい判断を可能にし、記録の品質を上げています。WaveモデルはDiamanteより機能の少ない機種ですが、同じ技術と良さを備えています。
70年以上に亘り、ステノグラフ社は速記者の生産性の向上の道具を提供し、開発力、品質、サービスで評価をされています。ステノグラフ社の機械は他の技術に基づく機械より長く使われています。今日、速記の機械はより信頼性が高いものですが、コンピュータ技術の進歩がたゆまぬ性能、使い勝手、信頼の向上を可能にしています。ステノグラフ社は裁判所の速記官のため、より高度なDiamante、あるいはWave機種への移行へのご支援をいたしますので、ご満足の頂けるものと信じております。」

読んでいて思わず「うわっ!えらいこっちゃ!」と声をあげてしまいました。
花子たちが使っているタイプ「ステンチュラ」は、旧モデル「紙のある機種」です。
この販売がたった3%になっているということは、これから先の新規製作はなくなるということを意味してるではありませんか!
いやもうストップしているかも。
もう不安でいっぱいです。

2004年の国会附帯決議「政府及び最高裁判所は、・・・裁判所速記官が将来の執務態勢及び執務環境について不安感を抱くことのないよう十分な配慮をすべきである。」この実行を、今こそ、直ちに、声を大にして求めます。



posted by sokkikan at 14:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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