2012年05月13日

元速記官ならではの小説集「雪解靄」が出版されました。

元富山地裁の速記官・西嶋明美さんが神通明美の名でアジア出版社から「雪解靄」(ゆきげもや)を上梓されました。

裁きの陰に生きる様々な人間の姿を臨場感あふれる筆致で描いています。

中の短編「虫」に速記官が登場します
「・・・文恵は40年近くこの北陸で裁判所の速記官として働いてきた。速記官は、法廷でのやり取りを速記タイプを使って速記し、執務室で調書に仕上げることを主な仕事としている・・・」


西嶋さんは、裁判所速記官10期で、日本で初めて公害病と認定されたイタイイタイ病裁判にずっと立ち会ってきました。
神通川の神通という名前を自らに付けた西嶋さんは、重い課題を秘めつつ、さらりとした表現で読む人をぐいぐいと引き込んでいく小説にしています。

朝日新聞富山版、北国新聞富山版などで裁判所の速記官だった著者として本が紹介されて好評を受けています。また銀華文学賞奨励賞も受賞しています。


「帯」の紹介文は「人は法の裁きによって冷厳にのみ処理されるものなのか。法廷の場で裁断される人間が、苦悶し、叫びをあげる。その生身の声がここにある。裁かれる人間−その姿に肉迫し、叫びと真の思いを描く法廷文学。法と人間の狭間を鋭く突く新鋭小説集」とあります。


法廷文学と言われると、弁護士や検事が活躍するものがほとんどですが、この小説集は速記官、執行官、調査官の仕事を通しての裁きの場を主題としていることで、より身近で、「帯」紹介文がストンと胸に落ちました。お勧めです。

お近くの書店にない場合は、アマゾンで注文して買うことができます。



posted by sokkikan at 11:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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