2010年12月27日

ちょうど折り返し点・裁判員制度の見直し

施行3年後に見直すことになっている裁判員制度は1年半を経過して折り返し地点となりました。

先日(12月19日)、社会福祉法人大阪ボランティア協会主催で開かれた「市民が創る!裁判員制度・国会議員徹底討論会」に参加してきました。
主催者によると、政党要件のある9政党に出席依頼したとのことですが、自民党からは「出席はしない」と断りがあり、公明党、社民党は「調整がつかず」とのことで、民主党、みんなの党、日本共産党からの3議員(皆さん法務委員)の出席となったとのことです。
コーディネーターは日弁連裁判員本部事務局次長の西村健弁護士。市民が創る裁判員制度 国会議員徹底討論会.jpg
各政党には予め討論テーマ3点を送付し、回答書が用意されていました。
特徴的な意見・議論を紹介します。(持ち時間や発言順は公平に運営されました。以下報告は発言順でないものも含みます。)

テーマ@ 対象事件について
 辻恵氏(民主党・衆議院議員) 
    死刑などの重度な罪は外す。従来より1.5倍重罪化している。密室で行われる公判前整理手続が問題。すべてお膳立てさ れた中で市民の感覚生かせるのか。それより公務員犯罪等を試行すべき。
 桜内文城氏(みんなの党・参議院議員)
    若い政党で党として裁判員制度の方針を持っていない。民主主義の要請として裁判に市民感覚を反映させる制度であるから、死刑など重度な罪や性犯罪を外して、軽度な罪に拡大する。(井上氏提案の)表現の自由に関するものほど市民感覚が必要に共感。
 井上哲士氏(日本共産党・参議院議員)
    もともと「重罪」をということで発足している。見直すことが必要と考えるが、表現の自由や公務員犯罪に拡大すべきではないか。(辻氏の言われる)重度な罪をどうするかと、公判前整理手続の問題は別のことではないか。
  西村健氏
    重度な罪についてどうすべきか意見が分かれるが、拡大しようとする方向性については一致みられる。

テーマA 評議の多数決の方法について
 井上哲士氏
    死刑のみ全員一致とする。
 辻恵氏
    死刑は全員一致であるべき。その他についても全員一致の方向に。
    量刑は外すという陪審制度の方向に向かうべき。
 桜内文城氏
    量刑は外す。死刑制度に反対する市民がいる中で全員一致を求めるのは矛盾がある。
   
テーマB 裁判員の守秘義務について
 桜内文城氏
    守秘義務は課すが罰則規定を無くす。市民の良識がある。罰則があることで検証すら十分にできなくなる。
  井上哲士氏
    守秘義務はプライバシーに関することに限定し、罰金のみとする。裁判員裁判の95%で記者会見行われている。しかし守秘の範囲はあいまい。評議で守秘義務があるから話せたという面もあり一定必要と考える。
  辻恵氏
    守秘義務は課すが罰則規定をなくす。
    被告人の信頼に足る評議がきちんとされたかこそ重要。市民への配慮ということで日程を縮めるのは本末転倒ではないか。問題多い現行制度は見直し不可欠だ。


この後、参加者からQ&Aに移り、被告人の選択制、終身刑の導入問題、裁判員の精神的ケア、評決比の明示など、議論は多岐にわたりましたが割愛します。

最後に今後の見直しの方向として
 辻恵氏
    政党内でまず議論を起こしていく。裁判員経験者の意見も聞いていく。
 桜内文城氏
    少数者を守るのが司法の役割と位置付け、専門家の立法論として議論していく。
  井上哲士氏
    司法制度改革は市民参加で進められた経過がある。その流れで見直していく必要がある。裁判員経験者の聞き取りは丁寧にする必要がある。
との発言で終了しました。

この画期的な催しは市民グループ「裁判員ACT」の企画だそうです。
いよいよ裁判員制度見直しの動きが動き始める予感がします。
花子たち速記官グループも照準を合わせていかなければ!ですね。



posted by sokkikan at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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