2008年09月30日

ロシア版「12人の怒れる男」

 今、このロシア映画12人の怒れる男」(ニキータ・ミハルコフ監督・出演)が公開中です。

 ロシアにおける陪審制度が紹介されたのは多分初めて?と思うし、来年から裁判員になるかもしれない私たちにとってもぜひお勧めの映画です。

 題名が表すとおり、50年前大ヒットしたアメリカ法廷映画「12人の怒れる男」のリメイク版ですが、底に流れるものはロシアが今抱えている問題点(だと思う)が描かれていて、160分間、一瞬のたいくつも感じさせないものでした。

 法廷でどんなふうに記録を取っているのか、あるいは取っていないのかも含めて、私は証人尋問のシーンをぜひ見たかったのですが、やはりこの映画の主題は評議、審理が終了して女性裁判長が陪審員に評議を促すところから始まりました。

 でも、評議がだんだんと熱を帯びて展開されるうちに分かってきました。


 殺人が行われたのを見聞きしたという隣人の証言を確認するために、証言に基づいて現場の再現を試みようとしたとき、陪審員の手もとには「証言録」があり、それを皆で読み上げて作業を開始した場面です。

 評議の途中で「証言録」を手に取って確認する、読み上げるということが少なくとも3回は描かれていました。 

 やっぱり!こうでなければ、議論は前に進まないでしょう。我が意を得たりです。(そんな見方は邪道と、ニキータ・ミハルコフ監督に言われそうですが。)


 日本はもちろんロシア国内ですらあまり報道されていないというチェチェン紛争や、根深い民族差別、その中での経済至上社会の混乱などが12人の陪審員の言葉からあぶり出され、一気に結末に進みます。(これから見る人のお楽しみに。)

 まあ、それにしてもこの12人の役者の個性的で達者な演技者たち! 
 ニキータ・ミハルコフの柔らかな中の意思の強さ、深い悲しみを秘めた風貌、輝く肌、どんな角度からでも大いに楽しめる映画であることは間違いなしですよ。
 

posted by sokkikan at 15:39| Comment(0) | TrackBack(1) | 今日の記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

12人の怒れる男:ロシアの抱える問題を告発する名作
Excerpt: 現代ロシアの抱える問題を古典とも言える名作『12人の怒れる男』を通して訴えた名作だ。たまたま日本では来年から裁判員制度が始まるが、そんな事は関係ない。
Weblog: オヤジの映画の見方
Tracked: 2008-10-08 15:11
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。